松本民芸家具

「和」の強 (したた) かさと「洋」のセンスが絶妙なバランスで融合する家具が、長野県松本市にあります。 柳宗悦らによる民藝運動をきっかけに生まれた、「松本民芸家具」です。 美しい和風洋家具誕生の背景には、大正時代に一大家具産地だった松本の、産地衰退の危機がありました。今日は松本民芸家具の歴史と魅力を紐解きます。 松本民芸家具の特徴は、和と洋が見事に調和するデザインにある。ミズメ (ミズメザクラ) を主要材として漆・ラッカー塗装で仕上げられる家具には、味わい深い趣が感じられる。 300年以上の歴史を持つ松本家具は、大正末期には日本一の和家具の生産高を誇っていたが、太平洋戦争後に衰退、廃絶の危機に晒される。 転機となったのは、民藝運動との出会いである。民藝運動の提唱者である柳宗悦は当時の松本家具の苦況を惜しみ、産地を激励。この柳宗悦のラブコールに応えるかたちで新たな家具製作の取り組みが松本で始まり、松本民芸家具が誕生した。

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