1991年、アンプ史に残る傑作プリアンプ、“No.26SL”が登場します。No.26Lの洗練された回路構成はそのままに、優れた誘電率で理想の絶縁素材と謳われたテフロンをプリント基板に用いることで、優れたダイナミクス表現とスムーズな音色、そして、まさしくモノラル・アンプを思わせる広大なサウンドステージを獲得。
No.26SLはハイエンド・オーディオ市場から絶大な評価を受け、世界中で「プリアンプのリファレンス」と称されました。
1993年、既にオーディオ界はアナログ・ソースからCDを始めとするデジタル・ソースへと主流が移り、プリアンプの役割も昇圧回路からラインレベル・コントローラーとしての役割へと様変わりしていました。
レビンソンはプリアンプからフォノ回路を省きラインアンプ専用仕様とすることで電源にまつわる呪縛から遁れ、電源部を筐体内部へ組んだワンシャーシ構造を採ります。そして、先に発売されたNo.28Lの技術要素をさらに高め、より洗練された回路構成と確実な操作性を盛り込んだフルバランス・オペレーション方式のプリアンプ、“No.38L”を発売します。
No.38Lでは、D/A変換素子として使われる抵抗ラダー型DACの内部回路構成がロジックコントロールによって自由に定数を組み替えできる超高精度抵抗素子の集合体であることに着目し、これをボリューム素子として用いることで究極の調整精度を No.38L実現しています。メインボリュームのみならず、バランスやレベルトリムまですべて単一回路によって行うことで、シグナル・パスを短縮、簡素化し、音質改善を果たしながら機能性をも充実させています。このシンプルで高性能、多機能なDAC方式のボリューム・コントロール機構は、No.38Lの成功によって世界中のオーディオシステムの音量調整機能に大きな影響を与えました。
翌94年にはNo.38Lのオーディオ基板を新素材シアン化エステルの四層基板に置き換え、著しい音質向上を果たした上級機種“No.38SL”を投入します。シアン化エステル基板の持つ優れた誘電率を活かし、さらに基板を四層化することにより電源と信号ラインをそれぞれ独立、最短化し、伝送インピーダンスを著しく低減させることに成功したこの“Sバージョン”の技術は、“バージョンアップ”という手法によりノーマル仕様のユーザーへも恩恵を与えると同時に、パワーアンプを始めとする他のMLプロダクツにも応用されて行きます。
1997年には、急速な技術革新によって高音質化を果たした最新集積回路をデバイスとして用い、高品質パーツの投入によって音質を向上させた“No.380L”/“No.380SL”を市場に投入します。それぞれNo.38L/No.38SLから数十箇所に渡るパーツ変更を受けたこのアンプは世界中から高い評価を受け、過去のレビンソン・プリアンプを上回るヒットモデルとなりました。
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